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【ゼロから創る自給自足の拠点】僕のガレージが “畑” になった理由

2025 10/16
DIYとものづくり (DIY & Crafting) オフグリッド生活 (Off-Grid Living)
2025年9月25日2025年10月16日

こんにちは! kecchiblogへようこそ。

僕のブログのトップページやプロフィールで、たびたび登場するビニールハウスとガレージが一体になった、あの建物。実はあれ、僕がすべて自力で、ゼロから作り上げたものです。

いや、ゼロではありませんでした。始まりは、マイナスからのスタート。
そこにあったのは、希望ではなく、途方に暮れるほどの廃材の山だったのです。

今回は、この土地の開拓における最大のプロジェクトであり、僕の自給自足の暮らしの「心臓部」とも言える、この一体型拠点の建設の全記録を、写真と共にお届けします。

目次

第一章:絶望から始まった、壮大な計画

僕がこの土地に踏み入れた時、現在のハウス兼ガレージがある場所は、こんな状態でした。
放置されていた古い家が崩れかかっていたため、それを解体した跡地。朽ちた木材、錆びたトタン、そして正体不明のゴミが混ざった、まさに廃材の山。
それが僕のスタート地点でした。

建設前の廃材の山

最初のうちは「やるぞ!」と意気込んで、毎日無心で片付けに没頭しました。
しかし、片付けても片付けても、その山はほとんど姿を変えません。
まるで、僕の覚悟を試しているかのように、ただそこにあるのです。
「これ、いつまで続くんだ…。開墾や畑作り、他にもやりたいことがたくさんあるのに…」と、
心が折れそうになる毎日でした。

建設前の廃材の山 その2

しかし、不思議なもので、人間は絶望の淵でこそ、思考が研ぎ澄まされることがあります。
来る日も来る日も廃材と向き合う中で、僕の頭の中では、この土地での暮らしの課題が、パズルのピースのように組み合わさり始めていました。

  • 食を生み出す「ビニールハウス」:家の近くでも野菜を育てたい。ビニールハウスは必須。
  • 暮らしを創造する「ガレージ」:当時乗っていた軽トラの荷台に、一晩で数十センチ積もる雪。毎朝、それを下ろすだけの作業で、一日の気力の大半を奪われていました。屋根のある車庫が絶対に必要だ、と。草刈機やチェーンソーを、いちいち家から持ち出す手間も省きたい。
  • エネルギーを生み出す「ソーラーパネル」:オフグリッドな生活は、僕の自給自足の根幹です。しかし、素人が自宅の屋根にソーラーパネルを設置するのは危険すぎる。安全に設置できる、広い場所が必要でした。

そして、この設計思想を決定づけたのが、この地域特有の「豪雪」です。
雪に耐えうる構造、除雪が楽な落雪位置、そして冬でも発電できる仕組み。
設備管理の仕事で培った「あらゆる可能性を考える」という思考の深さが、誰もやっていない、この形を導き出してくれました。

雪に覆われた冬の拠点

第二章:解体と創造。鉄骨を組み上げる日々

計画は固まりました。まずは、廃材の山を片付けることから。そして、このプロジェクトには、幸運な出会いがありました。

とある方から「もう使わないから」と、ビニールハウス用のパイプを数百本、そして古くなった巨大なビニール(50m×10mを4枚も!)を無償で譲っていただけることになったのです。
建材費という最も高いハードルが、人との縁によって、いとも簡単に取り払われました。
これはもう、やるしかない。天がそう言っているのだと確信しました。

そこから、孤独な戦いが始まります。
更地になった場所に、いよいよ建物の骨格となる鉄骨を組み上げていきます。
この建設は、基本的にほぼ一人。
特に大変だったのが、3メートル以上ある角パイプを高所で溶接する作業でした。

畑エリア作成中

無謀とも思えるこの作業を可能にしたのが、会社員時代の趣味でした。
ボルダリングをやっていて、室内で数回ロープクライミングを経験したことがあったので、「ロープなら使える!」と思いついたのです。
今後も使えるだろうと滑車などを買い足し、手持ちのロープと組み合わせて簡易的なクレーンを作り、重いパイプを目的の高さまで吊り上げる。
空中で固定し、不安定な足場で溶接する。
火花が散り、金属が溶ける匂いの中で、何もない空間に赤い鉄骨が一本、また一本と組み上がっていく。
その光景は、廃材の片付けで疲弊した心を満たすには十分すぎるほどの達成感がありました。

ソーラーパネル設置してパイプ接合中

もちろん、ソーラーパネルのような重く危険なものを屋根に上げる時など、一人ではどうにもならない作業はあります。
そんな時は、近所の釣り仲間や家族に頭を下げて手伝ってもらいました。
「お前、こんなもん一人で作ってんのか」と呆れられながらも、力を貸してくれる仲間の存在が、どれほど心強かったか。感謝しかありません。

ガレージ部分作成中
かなり形になってきた

第三章:完成。廃材の山が、未来の拠点へ

完成した一体型ハウス兼ガレージ

そして、ついに僕の自給自足の心臓部が完成しました。
完成した時、まず思ったのは「やっと“住”が整う!これで畑に集中できる!」という、心の底からの安堵の気持ちでした。

そして、この手作りの建物は、僕が設計段階で想像していた以上の、驚くべき恵みをもたらしてくれました。

・雪に強い:落雪位置が川と道路側なので除雪が楽。ハウス内のドラム缶薪ストーブを焚けば、屋根の雪を溶かして落とせます。

・水も自給:ソーラーパネルの下は完全に塞いでいないので、雨水がハウス内に落ち、作物の水やりになります。

・「手抜き」が産んだ最高の発見:ガレージが畑になる:正直に言うと、最初はガレージの床をコンクリートにするつもりでした。しかし、費用と手間で断念。「後で余裕ができたらやろう」と土のまま放置していたのですが、これが思わぬ発見に繋がりました。ガレージとして使いながら、その片隅でなんと作物を育てられるのです。今、そこでは一株のシャインマスカットが、力強く蔓を伸ばしています。そこで生える雑草は、鶏たちの最高のおやつになります。もしコンクリートを敷いていたら、この恵みには気づけませんでした。

・災害時にも強い:壁ではなくビニールで覆われているため、中は太陽の光でいつも明るく、暖かい。災害時にビニールハウスに避難する話を聞き、壁のあるガレージよりむしろ安心だと感じました。いざという時、ここは僕と鶏たちの命を守る、最後の砦にもなりうるのです

唯一のデメリットは、紫外線で道具が劣化しやすいことくらいでしょうか。

挑戦を終えて思うこと

廃材の山から始まったこのプロジェクトは、僕にとって単なる建物作りではありませんでした。
それは、自らの手で、思考と技術を総動員して、未来の暮らしの土台を築き上げるという、最高の挑戦でした。

この記事が、これから何かを自分の手で作り上げたいと思っている、誰かの背中を少しでも押すことができたら、これ以上に嬉しいことはありません。

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この記事を書いた人

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はじめまして。
元会社員。都会での暮らしを経て、現在は北海道の道南エリアで自給自足の暮らしに挑戦しています。

相棒は、自家孵化で命を繋ぐ50羽の鶏たちと、頼もしい縄文柴犬。
2町(東京ドーム約半分)の耕作放棄地を開墾しながら、太陽光発電で電気を自給するオフグリッドな毎日です。

このブログでは、そんな日々のリアルな記録や、暮らしの中で得た知恵を発信していきます。

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はじめまして。
元会社員。都会での暮らしを経て、現在は北海道の道南エリアで自給自足の暮らしに挑戦しています。

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