「ニワトリの餌、毎月いくらかかってるんですか?」
50羽も飼っているとよく聞かれますが、正直に答えると驚かれます。
基本は「0円(頂き物)」。足りなくなった時にくず米を買い足す程度です。
ホームセンターで高い配合飼料は買いません。
そして、自然養鶏で推奨されがちな「発酵飼料」も、僕は作りません。
なぜなら、「鳥の体そのものが、最高の発酵タンクだから」です。
この記事では、手間を極限まで減らし、それでも鶏が元気に卵を産んでくれる我が家の「餌の哲学」と「0円フルコース」を紹介します。
我が家の主食は「地域の恵み」
僕が住んでいるのは道南。周りには田んぼや畑がたくさんあります。
鶏たちの主食は、近所の農家さんから譲っていただいたり、安く分けてもらった穀物が中心です。
🐓 我が家の穀物リスト
- くず米(エネルギー源)
- 大豆(タンパク質源)
- 麦・そば(ミネラル・繊維)
- もみ殻(カサ増し・繊維)
これらを、粉砕したり混ぜ合わせたりせず、そのまま(単給)で与えています。
冬に向けて、カロリーの高い「ひまわり」を自家栽培する計画も進行中です。
唯一のひと手間「大豆の水漬け」

基本は「そのまま」ですが、大豆だけは例外です。
乾燥したカチカチの大豆は、さすがに鶏たちも食べてくれません。
なので、前日の夜にバケツの水に浸しておきます。
翌朝には水を吸ってパンパンに膨らみ、柔らかくなった大豆を鶏たちは喜んでついばみます。
なぜ「発酵飼料」を作らないのか?
自然養鶏の世界では、「米ぬかやオカラを発酵させて与える」のが良しとされています。
僕も最初は調べましたが、ふと疑問を持ちました。
「自然界の鳥が、わざわざ発酵した餌を探して食べているか?」
答えはNOです。彼らは落ちている種や虫をそのまま食べています。
それに、北海道の冬に発酵温度を管理するのは至難の業ですし、夏場は逆に腐敗のリスクがあります。管理が大変すぎるのです。
答えは「腸内」にあった
ある時、面白い情報を見つけました。
「発酵に適した温度は、動物の腸内の温度と同じである」
これだ、と思いました。
わざわざ人間が外で手間暇かけて発酵させなくても、鶏に食べさせて、彼らの温かいお腹の中で発酵させればいいだけの話です。
乾燥した穀物をそのまま与えれば、長期保存も簡単で腐る心配もありません。
食べる直前に水に浸したり、お腹の中で水分と混ざることで、最も効率よく栄養になります。
これが、僕が行き着いた「腸内発酵」という合理的スタイルです。
タンパク質は「ワイルド」に調達せよ
卵を産むために欠かせないタンパク質。
我が家では、ここでも「0円」と「野生」を徹底しています。
1. 釣り人の特権「魚のアラ」
僕は釣りが趣味で、よく海へ行きます。
釣った魚の頭、内臓、骨。人間が食べない部分は、鶏たちにとって最高のご馳走(フェス)です。
鶏たちの好きな餌ランキング不動のNo.1は間違いなく「魚・肉」。
魚を放り込んだ瞬間の目の色は、正直ちょっと怖いくらいです(笑)。
2. 裏庭の「虫」バイキング
天気の良い日は、鶏たちを裏庭に放牧します。
彼女たちは地面を掘り返し、ミミズやコガネムシの幼虫を嬉々として探し出します。
同時に、畑の雑草も食べてくれるので、草刈りの手間も省けて一石二鳥です。
生ゴミ? いいえ「資源」です
我が家には「生ゴミ」という概念がありません。
野菜の皮、食べ残し、台所から出る有機物はすべて鶏の胃袋に入り、美味しい卵に変換されます。
「窓の音」が合図
裏庭に放している時、台所の窓を開けると面白いことが起きます。
「ガラッ」という音を聞きつけた鶏たちが、「何かうまいものが降ってくるぞ!」と窓の下へ猛ダッシュで集まってくるのです。
そこへ野菜くずをポイっと投げる。
フードロスはゼロ。ゴミ袋代も浮く。鶏は喜ぶ。
これぞ自給自足の醍醐味です。
まとめ:給餌は「朝の観察」がすべて
餌やりのルーティンはシンプルです。
朝、その日の分をドサッとあげます。
そして夕方、鶏舎に入った時に鶏の「そのう(首の付け根の袋)」を触って確認します。
パンパンなら足りている証拠。ペチャンコなら、明日は少し増やそうか。
難しく考えず、鶏の体調と対話しながら、これからも「地域の恵み」だけで育てていきます。
▼我が家の餌やりルール
- 基本は穀物の「単給」。混ぜない、加工しない。
- 発酵は鶏のお腹(腸内)におまかせ。
- 魚のアラや生ゴミは最高のご馳走。
- 量はマニュアルではなく、夕方の「そのう」で判断。


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